2019/11/02

今年から日曜日に

タイトルをご覧になって「なんのことかな?」と思われた方があるかもしれません。これは毎年恒例で行なっている「こどもクリスマス」のことです。

国民の祝日に関する法律」によって天皇誕生日は去年まで12月23日に定められていました。その日は毎年休日であり、クリスマス直前でもあることから、教会ではその日に「こどもクリスマス」を行なっていたのです。ところが、先の法律が2017(平成29)年6月16日に改定され、今年度に入ってから天皇誕生日は2月23日に移ってしまいました。そのため、12月には日曜日以外の休日が無くなってしまったので、こどもクリスマスは今年から日曜日に行なうことにしたのです。


けれども、良く考えてみると、いわゆる平成時代になる前の昭和時代、天皇誕生日は4月29日でした。つまり、昭和時代も12月には週日中の休日は無かったのです。私などは小学生の頃から、家の壁に貼られていた(二十四節気入りの)カレンダーを眺めつつ、常々「どうして春分・秋分の日はあるのに、夏至・冬至の日は無いのだろう?」と不思議に思っていたものです。


しかし、クリスマスを祝う心は、その日が欧米のように休日でなくても、決して萎えるものではない筈です。寧ろいつであっても、例えばそれが何曜日であったとしても、救い主の降誕を喜ぶ喜びは変わることがありません。それこそ、二千年前のベツレヘムでイエスさまを迎えたマリア、ヨセフ夫婦も、虐げられて家畜小屋に寝泊まりし、生まれたばかりの我が子(イエスさま)をエサ箱(飼い葉桶)に寝かせなければならない貧しさの中にありましたが、救い主誕生の喜びがその貧しさに優って大きかったのです。救い主が苦しみや寂しさの中にある人々のためにこそお生まれになることを知っていたからです。


教会は何月何日何曜日であれ、心からクリスマスを祝います。聖書にはそれが12月25日であったとは書かれていませんが、神の子が私たちと同じ人間になられた事実は不変です。この国、この世界は、人間を神にしようとする力が強いように見えますが、クリスマスは神の子が人の子になったことを喜ぶ神の民の「祝日」なのです。