2013/03/31

イースターのお祝いをしました。

教会学校の子どもたちがイースターエッグを作り、
イースター礼拝に来られた人たちに配りました。

2013/03/01

祈りの手


先月、会堂の中に飾ってあった絵を飾り直しました。
その中の一つに『祈りの手』という絵があります。これはドイツの画家アルブレヒト・デューラー(1471-1528)の作品で、ごつごつと節くれ立った両手を組み合わせている手首だけの絵です。

デューラーは若い頃たいへん貧乏でした。ドイツのニュールンベルクでハンスという友人と2人で絵の修業をしていましたが、食べることに苦労する毎日でした。そこでお互いに約束し合い、一人が絵の修業に打ち込めるように、もう一人は働いて生活費を稼ぐことにしました。すると数年後、先にデューラーの名が知られるようになり、彼の木版画が売れ始めたのです。デューラーは喜び、ハンスにそれまでの助けを感謝して、今度は自分が働くから君が絵の修業に打ち込んでほしい、と願い出ます。ところが、長い間の激しい労働のために、ハンスの手はもはや絵筆を持つにはあまりにも節くれ立っていて、細かい筆遣いはできなくなっていたのでした。デューラーは、自分の名声の影で友人がどんなに大きな犠牲を払っていたのかを思い知ります。そして自分がハンスに恨まれていると考えてしまうのです。ある日、デューラーは意を決し、ハンスの赦しを乞いに彼の家を訪ねました。するとハンスが奥の部屋で、デューラーが名声を得たことを神に感謝し、デューラーの誤解を解いてください、と祈っているのを聞いたのです。これに感動したデューラーは、そのハンスの祈りの手を永久に残そうと思い立ち、あの不朽の名作『祈りの手』を完成させたのでした。