2013/04/07

タイタニックから人生を考える


豪華客船タイタニック号、と聞けば、多くの人々が若い男女のラブストーリーを連想すると思います。そうであれば、それはアカデミー作品賞に輝いた1997年公開のハリウッド映画『タイタニック』の影響でしょう。それはそれで楽しく鑑賞すれば良いと思いますけれども、実際にこの客船が沈没してしまった背景に何があるのかを知ると、自分の人生について思い巡らさずにはおれなくなる筈です。

タイタニック号の名はギリシア神話の巨人族“ティーターン”に由来します。名に恥じず46,000トンもありました。ところが、この巨船は1912414()夜、旅客約3000人を乗せて出発した処女航海の途上、大西洋の真ん中で氷山に衝突してしまいます。実はその前に「氷山あり!」との無電を受けていたのですが、無線技師が「大丈夫」と言って警告に耳を傾けず、船長にも伝えなかったのです。二度目には船長に伝えましたが、今度は船長が「大丈夫」と高を括ってしまいました。そして、見張りの者が「氷山だ!」と叫んだ時には、もう遅かったのです。しかも巨船は「不沈船」とも評されていたため、愚かにも、それを理由に救命具を半分しか搭載しておらず、1053名が溺死してしまいました。

さて、人生を船旅に譬えるなら、人生航路を行くどの船の前にも死という氷山が前方に浮かんでいることになります。しかもその氷山は一日一日、こちらに近づきつつあります。もしも「自分は大丈夫」と言うなら、その根拠を示せなければ自分を欺いているだけでしょう。ちなみに筆者の「大丈夫」の根拠は、神による罪の赦し、そして主イエス=キリストの復活です。あなたの根拠は何ですか?